秋田県鹿角市の現場レポート
2019年06月21日
工事4〜6日目 − レンガ部施工 −
工事3日目までに木部のカービング施工までが終わり、
4日目からはレンガ部の施工が始まりました。
まずは木部同様、モルター材を練っていきます。
レンガ部も練る際に専用のカラートナーを一緒に混ぜ込み、
モルター材にベース色を付けていきます。
レンガ部は施工面積が広いので、工事箇所を3分割して
3日をかけて施工していきます。
気温や湿度、日当たりの状況などを考慮して、
一度に塗り付けていく面積と場所を考え、
一回に練る材料の量を決めていきます。
モルター材の準備が整ったら塗り付けを始めます。
まずはモルター材をしっかり壁面に密着させるため、
コテでしごきながらしっかりと塗り付けていきます。
そして、規定の厚さとなるよう、さらにその上に塗り足していきます。
規定の塗り厚で塗り付けたら、表面をある程度ならしていきます。
塗り付けが終わったら、スタンプ押しの作業に移ります。
木部同様、スタンプマットと塗り付けたモルター材それぞれに
専用のリリースオイルを塗布し、スタンプしていきます。
レンガ部は木部とは違い、水平をしっかり取る必要があるので、
スタンプ押し作業をする際には毎回水平器を当てて、
水平を確認しながら施工をしていきます。
続いて、乾き具合を見ながらレンガ部のカービング作業を行います。
まずはレンガ部の目地を切っていきます。
目地切りが終わったら、コテとブラシを使ってカービング作業を行います。
今回の現場は明治期に建てられた「木骨レンガ造」をイメージしているので、
欠けている箇所や表面の荒れた箇所などを表現していきます。
今回のレンガ部モルター施工のポイントは以下の通りです。
・レンガは表面が平らなので、縁の盛り上がっている所はしっかり平らにならす。
・欠けている部分のカービングは、コテを刺して弾き、本当に欠けさせて表現する。
・順序良くやらずにランダムにいじり、全体のバランスを見ながら仕上げていく。
・過度にカービングをやり過ぎない。
※モルターは、今回のような歴史を感じるレンガだけではなく、施工 間もない新しいレンガも表現できます。その場合はあまり欠けた箇所を作らず、作る場合でも出来るだけ小さな欠けに留めておくことが大切です。
3日間 雨も降らず、順調に現場が進みました。
ここまで来ると建屋の雰囲気もガラリと変わり、仕上がりのイメージが見えてきました。